節句人形アドバイザーが選ぶカッコイイ五月人形の鎧、10選

五月人形には内飾りと外飾りの2種類があります。お部屋に飾るのが内飾りで、鎧飾りや兜飾りがございます。長男には鎧、次男には兜という昔からの慣わしもあって、初めてのお子様には内飾りとしての鎧飾りと、外飾りとしての鯉のぼりをご用意されるご家庭も少なくないです。

五月人形の鎧飾りについて、特徴や魅力などをあげて、皆さまがお選びになられる際の参考になればと思います。


①鈴甲子雄山作 徳川家康公之鎧10号 赤富士飾り

五月人形の中でも、江戸甲冑師・鈴甲子雄山の鎧は、フランスなど世界でも有名で人気が高いです。

特徴としては、金物や縅糸を使用して作り上げる従来の五月人形の鎧と違って、こちは、“総革小札仕様”という本物に見えるように工夫された素材感と、デザインの良さがあります。

鎧を際立たせているのが、昔から縁起が良いとされている“赤富士”の屏風です。やはり日本のシンボルである富士山は甲冑を勇壮に仕上げる魅力があります。

②18m-25

伝統甲冑師である大越忠保作の本格的な五月人形・鎧飾りです。
上杉謙信公の鎧は、“月と太陽”をイメージした「日月前立」が魅力的ですね。

鎧を選ぶ時には、武将ものか、そうでないかの2通りがあります。
この上杉謙信の五月人形のように、武将の鎧であれば、お住まいや出身地に所縁のある武将になさったり、人物像で人気のある方や、お子様にこの武将のように成長して欲しいなど、それぞれの思いで選ばれることが多いです。

③奉納鎧5号 本仕立 白糸之大鎧(正絹糸縅)

奉納鎧は、戦うための鎧ではなく、実際に神社やお寺に奉納をして、願いが叶った感謝の気持ちを伝える甲冑です。
お子様の成長を願うお節句としての五月人形では、奉納鎧は適しています。

五月人形の鎧は、実在した武将の模写などありますが、それらは勇壮な雰囲気で圧倒される迫力があります。五月人形の鎧の中でも、奉納鎧は美しい美術品的な印象がつよく、上品に飾りたい方にお薦めです。

④812kt-10gouaka-mou

こちらの五月人形は、鎧の毛せん飾りです。
畳んで片付けるだけですので、手間がかからず収納できる毛氈飾りです。また毛氈は、お好みのサイズで折りたためますので便利です。
正絹絲縅仕立て(赤糸威)の大鎧は、緑色の毛せんによって端午の節句らしさが演出された、五月人形の鎧飾りです。

⑤812tada-7ginki-23gm

有名甲冑師の大越忠保作の五月人形・鎧飾りです。
クリスタル柄小札の紫色縅絲で、気品ある高級仕様の五月人形、鎧飾りです。シルバー色の丸デザイン屏風によって、スタイリッシュな印象が人気の鎧飾り五月人形です。

魔除けとしての弓と太刀

――弓と矢は「破魔」として、魔除け弓や太刀は戦いの道具みたいでイヤだわ、というママも結構いますね。

でも五月飾りの弓と太刀は、戦いの道具としてではなく

魔除けとしての深い意味があります。の為の大事な道具
魔除けとして弓が用いられた歴史は古く、
先日ご紹介した、古代中国の鍾馗(しょうき)様まで話はさかのぼります。
鍾馗様は、健康と知恵の神様と言うだけでなく、
強い武神としても尊ばれており、弓で悪鬼をやっつけると考えられていました。
これが平安の宮中に伝来し、日本でも西暦670年頃には、お正月に弓で的を射る
「射的」「大射」などの儀式が盛んに行われていました。
現代も神社などで行われる流鏑馬(やぶさめ)も、この流れをくむ儀式です。

さらに平安時代には、宮中で病人などが出ると、邪気を祓う為に
天に向けて葦の矢を射る「ついな」という儀式が行われていました。
また魔や鬼は、弓の弦の音を嫌うとして、弦を鳴らす「鳴弦(めいげん)」が行われます。
源氏物語でも、葵の上に取り憑いた六条御息所を退散させるため、矢が射られ弓の弦が鳴らすというくだりがありますが覚えていらっしゃいますか?

現代でも、宮中敬宮愛子様がお生まれになった時などに、この「鳴弦の儀(めいげんのぎ)」という
弓の弦を鳴らす儀式が行われていました。
このように弓と矢は「破魔」としてとても大切な物です。

――太刀(たち)もまた魔除けのお守りです
太刀は、刀と思われていますが、刀と太刀は違います。
刀は戦いの実用具ですが、太刀は主に儀式に使用されるもので、
五月飾りに使われるのは太刀の方です。

太刀は、その名の通り太く、反りが大きく刀よりも短いのが特徴です。
脇に差す際も、太刀は反りを上にして上弦の月のようにして差します。
刀は実用品ですから、逆に抜きやすいように下弦の月のように反りを下にして差します。

なぜ太刀が魔除けに使われるかというと、古来より魔物は光り物を嫌う
と考えられていて、太刀の刃物は光り物として護身具に最適だったわけです。

現代でも、宮中でお子がお生まれになると、男女を問わず守り刀を与え
魔が近寄らないように、と災厄除けが行なわれています。

工房天祥自社サイト→→https://www.hinamatsuri-kodomonohi.com/