【ひな祭り】木目込みの雛人形とは?特徴とおすすめ5選!

2021年1月19日

投稿者:


雛人形は長い歴史があり、時代と共に様々な形で作られてきました。
その歴史の中で、雛人形を作る技法のひとつとして、「木目込み」があります。
そこで今回は、木目込みの雛人形についての特徴と、おすすめの雛人形を5つご紹介いたします。

伝統的な木目込みの雛人形

木目込みとは雛人形の木製の胴体に着物の襞(ひだ)や縫い目の部分の溝を彫り、その溝に布の端っこを入れ込んで着せつける技法で作られた人形のことを指します。
この布を溝に入れ込む作業を木目込むと言うことから「木目込み人形」と呼ばれています。
職人たちの地道な努力の結果、木目込み人形は270年の月日を経て現在に至るまで多くの人に愛され続けています。

木目込み人形のはじまり

江戸時代の中期に、京都の上賀茂神社に仕えていた高橋忠重が、神社の柳筥(やないばこ・奉納箱)を制作した際に余った材木で作った賀茂人形(かもにんぎょう)がはじまりとされています。
当初は柳の木を一つずつ彫刻して作られていましたが、明治時代には原型から型を作り、桐の木を粉末にした桐粉(きりこ)に糊(のり)を混ぜて、桐塑(とうそ)と呼ばれる粘土のようなものを詰めて、型取りしたものを人形作りに使用するようになりました。
この方法によって、本来の雛人形の形が多くの人に行きわたるようになりました。

木目込み人形のまち「岩槻」

岩槻城の城下町として、また江戸時代には日光御成街道(にっこうなおりみち)の宿場町として栄えた岩槻は、日本有数の桐の木の生産地でした。
さらに、人形作りに欠かせない胡粉(ごふん・貝殻で作った白色の顔料)を溶く水に恵まれていました。
人形作りに必要な桐材と水、そして近くに江戸という大きな市場があった事で岩槻の人形作りが盛んになりました。
このような自然の恵みが、現在の岩槻人形を育んできました。
また、違う一説では日光東照宮の修理の際に京都から呼ばれていた大工が、岩槻で病に倒れて医師の看病によって回復し、そのまま岩槻に留まり、桐の粉で人形を作る技法を編み出したとも言われています。

木目込みの雛人形の特徴

木目込みの雛人形には、独特な芸術性や作家それぞれに個性があり、そして上品さがあります。
衣装着の雛人形との大きな違いとして、着物の型くずれの心配がなく、飾り付けの面倒さもありません。
木目込み人形の目は、細い毛筆で目を書き入れることから書目(かきめ)と呼ばれるものが多く、顔も柔らかく優しい表情が特徴です。
現在では書目だけだけではなく、雛人形の小さな頭に目玉を入れて作る入目技法のかわいらしい雛人形も登場しています。
飾るスペースを取らないのでマンションやアパートにお住まいの方や、おしゃれで落ち着いた雰囲気の雛人形が好きな方におすすめです。

木目込みの技

木目込みをするための溝を彫ることを「筋彫り」と言うのですが、この溝が幅が狭いほど木目込みをする際に技術が必要となります。
細い溝に綺麗に布を木目込むと一色ずつの布と布の間が一本の線になり、まるで実際に着物をきているような仕上がりになります。
布地を裏に返して溝に糊を入れて、表に戻して溝に布地が沿うように入れていく「返し」と呼ばれる技法もあり、この返しの技法で木目込むことは大変根気のいる作業で、熟練した職人でも1体を木目込むのに1日以上かかる場合があります。

若いママからも人気

木肌を活かしたナチュラルな色つけや、肌触りのよい丸みを帯びた作りなので、どんな部屋にもマッチしやすくインテリアとしても最適です。
初節句などでにぎやかにお祝いをしたいけど、雛人形を飾るスペースが限られているという場合にコンパクトサイズの十人飾りや十五人飾りを購入してみてはいかがでしょうか。
雛人形自体が軽く、形くずれもしないので準備や片付けもしやすく、近年では若いママを中心に人気を集めています。

デザインの種類がたくさん

木目込みの人形はオリジナリティを出しやすく、デザイン性が豊かな雛人形も数多く存在しています。
古くからの伝統を守り抜いている熟練の作家や女性作家、若手の作家も多く、表情や色使いも作家によって様々です。
自由な表現や発想から生まれる雛人形が、和・洋の空間を選ばず、多くの人に受け入れられることでしょう。

木目込み雛人形のおすすめ4選!

こひな 桃色さくら 十五人飾り 流水さくら刺繍 毛せん付き

お内裏様(男雛)とお雛様(女雛)、三人官女(さんにんかんじょ)に五人囃子(ごにんばやし)、随身(ずいしん)と仕丁(しちょう)の全員が揃っても場所を取らずに飾れるのは木目込み人形だからこその商品です。
子供のような愛らしさを表現した、人形工房天祥オリジナル雛人形です。
囲み屏風タイプの三段飾りで、桜色の背景に咲き誇る桜柄が刺繍された屏風です。
段飾りの周りを囲むようにして、雛人形を豪華に飾ることができる「落とし屏風」は、通常の屏風よりも高級感を演出してくれます。
ブランド名:人形工房天祥オリジナル
サイズ:間口(横幅)50センチ×奥行54センチ×高さ45センチ
屏風展開時:間口(横幅)75センチ×奥行54センチ×高さ45センチ

こひな のしめ桜 三人官女・五人囃子付き

三人官女と五人囃子も揃って、賑わい豊かな十人飾りの雛人形は、コンパクトで木目込み人形の丸くころんとしたフォルムが可愛いさを演出します。
顔は木目込みの雛人形には珍しい、細い笹目ではなく、丸くクリクリとした目が愛らしい表情を作りだしています。そのあどけない表情は、見る人の心を癒す存在感があります。
台屏風は、熨斗目と桜が刺繍された白木風木製のセットです。
ブランド名:人形工房天祥オリジナル
サイズ:間口(横幅)40センチ×奥行30センチ×高さ24センチ

こひな 茜美 正絹・花鳳凰

茜美シリーズは、ひな祭りらしいスタンダードなデザインですが、その中にも華やかさがある雛人形です。
江戸木目込み人形のこちらの商品は、シンプルな金屏風に正絹(しょうけん)の衣装を合わせた親王飾りです。
雛人形の衣装は、縁起の良いとされている鳳凰と春の訪れを告げるお花を使い衣装の柄にしました。
また、屏風は会津塗りの台に金屏風のセットによって、厳かな雰囲気に仕上げています。
ブランド名:人形工房天祥オリジナル
サイズ:間口(横幅)39.5センチ×奥行24センチ×高さ20.5センチ

こひな 花珠 正絹・福華

女の子誕生の慶びを花の久寿玉(くすだま)で表現した、縁起の良い雛人形です。
花珠シリーズは、女の子が大好きなかわいいを取り入れつつ、エレガントに演出しています。
木目込み人形のぷっくりした顔がよりいっそう福々しく見える、お内裏様(男雛)とお雛様(女雛)メインの親王飾りです。
台屏風を含めてもコンパクトなサイズで、手間をかけずに準備できるのがメリットです。
ブランド名:人形工房天祥オリジナル
サイズ: 間口(横幅)35センチ×奥行24センチ×高さ34センチ

木目込みの雛人形を飾って女の子の成長を祝おう

雛人形といえば、衣装着人形を連想する人が多いと思いますが、近年ではコンパクトで可愛らしい顔の木目込み人形も人気が出てきました。
この機会にお気に入りの木目込み雛人形を見つけて、ひな祭りをお祝いしみてはいかがでしょうか。

# #


※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものと異なる場合があります。予めご了承ください。


みんなに人気の記事

新着記事

関連コラム