雛人形はいつ出す⁈いつまで飾る⁈

2021年11月28日

投稿者:



『雛人形を3月3日以降も飾っていると婚期が遅れる』という言い伝えは多くの人に知られているようですが『飾り始めるのはいつから?』という質問に即答できる人は意外と少ないのではないでしょうか。
毎年、節分の翌日が立春なので、春の訪れを意味するこの日に雛人形を飾り始めるのが適切だと言われています。
古来より伝わる暦は中国から伝来した考え方を元に日本で生み出された「二十四節気(にじゅうしせっき」というものが基本になっています。
春夏秋冬をそれぞれ6つに分割し、季節ごとの節目が決められているものです。「夏至」や「冬至」、「小暑」、「大暑」など、
今でも天気予報などでよく耳にすると思いますが、季節の変わり目を意味する区切りの言葉です。


3月3日も同じ考え方に沿って季節の節目とする「五節句(ごせっく)」のうちのひとつで、春の訪れを意味する日ですが、旧暦の場合1ヶ月ほど後にずれますので、実はあまり厳密に守らなくてもいいという考え方もあります。七夕も7月7日に行う地域もあれば、田舎では旧暦の8月7日に行ったりするケースもあるからです。
昔から「いつまでも雛人形を片付けないでいるとお嫁に行き遅れる」と言われているのは、『きちんと片付けができる素敵な女性になりなさい』という教えのような意味合いが込められている言葉ですので、慌てて片付けるのではなく、お手入れやしまい方にも注意して大事に片付けるように心がけましょう。

目次


  1. 具体的にはいつからいつまで?

  2. お天気をこまめにチェックして、きちんと収納しましょう

  3. 出したり片付けたりするのが苦手な人はこの雛人形がオススメ

  4. まとめ

具体的にはいつからいつまで?


先に雛人形を出すタイミングは立春を目安にすると書きましたが、日本列島は南北に長いので、北の方では2月はまだ雪が積もっている一方で、南の方では早くも梅や桜が開花したというニュースが流れるくらい違いがあります。

出す日のタイミングは、さほど神経質にならなくていいと思いますが、立春の頃であまり湿度が高くない日が続く時が狙い目です。
2020年2月4日(立春)の気象庁のデータを見てみると、札幌では平均湿度が63%、天気は晴れ時々雪で、翌日5日は平均湿度が79%、天気は大雪となっています。一方、東京の場合、2月上旬はほとんど晴れの日が続いていて、平均湿度も50%前後と安定しています。
このように立春と言っても地域によって天候に大きな違いがありますので、必ずしも立春の頃に出さなければならないということはありません。
2月の中旬以降に出したら飾る期間が短くなってしまうと思われるのであれば、その分長めに飾ってもいいと思います。例え3月3日を過ぎても、
湿気の少ない条件のいいタイミングに片付けるようにした方が雛人形を長持ちさせるためには有効です。


お天気をこまめにチェックして、きちんと収納しましょう


例に挙げた札幌の場合、2月の下旬には雪も徐々に少なくなり平均湿度も低くなっています。地域ごとの天気予報をしっかりチェックして飾るタイミングを見つけてください。出す時も片付ける日も、理想的なのはお天気の良い湿気の少ない日です。
特に片付けるタイミングですが、湿気の多い日は避けましょう。さまざまな素材でできている雛人形は埃や湿気が大敵だからです。収納する場所も湿気が少なく適度な通気がある所に保管するようにしてください。
片付ける際には、毛ばたきで埃を掃い、購入時に入っていた袋や紙包みに入れて箱にしまいます。
皮脂が付くと変色の原因になることがありますので、お顔には手で直接触れないように気をつけてください。また、防虫剤なども変色の恐れがありますので、人形の衣装などに直接触れないようにして入れます。


出したり片付けたりするのが苦手な人はこの雛人形がオススメ


最近ではおしゃれなケース入り雛人形も増えて、コンパクトなタイプのひとつの選択肢として、手軽に飾れることから人気が高まっています。出す時も片付ける時もワンアクションなのがいちばんの魅力。特にペットのいる家では、いたずらされる心配がなく安心して飾れるという理由でも選ばれています。


他に飾り台の中に雛人形一式を収納することができるタイプの雛人形も、片付ける時に便利という点でとても人気があります。最近ではバリエーションも豊富になっていますので、お勧めです。

まとめ

雛人形を出すタイミングも片付けるタイミングも、天候などに注意しながら上手にコントロールすることが大事です。暦の上の節目はあくまでもひとつの考え方なので、どうしてもその日でなければダメだという訳ではありません。永く飾っていきたい物ですから、出す時も片付ける時も丁寧に、ホコリや湿気を避けることで、いつまでも美しく保っていきたいものです。

# #


※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものと異なる場合があります。予めご了承ください。


みんなに人気の記事

新着記事

関連コラム