五月人形の中でも人気の兜飾りを大研究!選び方から相場まで

2022年2月1日

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代表的な五月人形として鎧兜が挙げられますが、最近では核家族化による住宅事情の変化によってコンパクトに飾ることができるタイプが主流になっています。その中でも特に、数年前から続く戦国武将ブームの影響も加わってか、上杉謙信や伊達政宗など歴史に名を馳せた武将たちの兜に人気が集中していますが、例えば好きな武将で選ぶにしても、平飾りや収納飾り、ケース飾りなど飾る場所やスタイルによってさまざまです。自分の環境に合う兜飾りを選ぶための着目点や金額の相場について、一緒に研究していきましょう。

目次


  1. 相場ってどのくらい?

  2. 飾り方の種類について

  3. 兜を飾る場所について

  4. まとめ

相場ってどのくらい?


実際に兜飾りを購入しようとする場合、まず考えるのが『どこに飾るか』だと思います。飾るスペースを十分に確保するのが難しいマンションなどの場合、できるだけコンパクトな兜飾りが理想的ですが、クオリティはできるだけ下げたくない…というのが大多数の意見です。最近ではそんなニーズにも応えられるようになっていて、すごくコンパクトなのに本格的な仕様の兜飾りが増えています。
台屏風や弓太刀、櫃(ひつ)が揃った一般的な平飾りの兜の場合、全体の雰囲気やデザイン、使われている素材などによってさまざまなので価格にも幅がありますが、おおよそ10万円〜30万円が相場です


飾り台の中に兜や弓太刀などが収納できるようになっている収納飾りも人気があります。最近はコンパクトなサイズが主流ですので、置き場所や収納スペースを気にすることなく飾ることができて便利です。約7〜10万円が相場となっています。


このほかにアクリルなどのケースに入ったケース飾りがありますが、ペットを飼っているお宅でも安心して飾ることができ、飾る時もしまう時も簡単で埃なども防げるという点から、最近特に注目されています。大きさや仕様によって異なりますが、安い物なら3万円弱から、高い物だと10万円前後が相場です。


各人形メーカーがオリジナルの製品を作成していますが、中には甲冑師(かっちゅうし)が手がけた兜があります。鎧兜を製作する技術者は甲冑師と呼ばれ、重要文化財や国宝の鎧兜を忠実に再現することができる著名な甲冑師の名を配した兜の場合、大きさにもよりますが相場は20〜50万円とかなり幅があります。
また、兜を実際に身に付けることができるようになっている着用兜もあり、平飾りの場合で約7〜15万円、収納飾りタイプの場合で約10〜17万円、ケース入りタイプは10万円前後が相場となっています。

飾り方の種類について


先の相場の話の中でも触れていますが、兜飾りにはさまざまな飾り方がありますので、お好きな飾り方で選ぶこともできます。
一般的に「平飾り」と言われる飾り方の中にも、床の間などの板間に直接毛氈を敷いて飾る方法や飾り台に乗せて飾る方法、櫃の上に乗せて飾る方法など何種類かありますので、飾る場所に合わせて選ぶことができます。飾り台・屏風・弓太刀・櫃も合わせたフルセットの場合、例えば状況に応じて兜のみを飾るとか、櫃なしで飾るなどアレンジすることもできます。
飾るだけではつまらない、兜をかぶって写真を撮りたい!という場合は「着用兜」をお選びください。
兜や弓太刀など一式を飾り台の中に収納できるようになっている「収納飾り」も、最近はさまざまなデザインの物が出回っていますので、お部屋の雰囲気やインテリアに合わせて、木目調やモダンなタイプなど選ぶことができるようになっています。

ケースに入っている「ケース飾り」は、飾る時も片付ける時もワンアクションで済む点から人気急上昇中です。転勤などで引っ越しが多い方にはお勧めです。

兜の各部分にはそれぞれ名前が付いています。ここで兜の名称についてもおさらいしておきましょう。


①鍬形(くわがた)
②前立(まえたて)
③兜鉢(かぶとばち)
④吹き返し(ふきかえし)
⑤しころ
⑥忍び緒(しのびお)
⑦櫃(ひつ)
⑧ふくさ

兜を飾る場所について



五月人形の兜は鉄やアルミニウム、真鍮などのほかに和紙や正絹を使って作られていますので、一見強そうに見えますが、繊細な面も持ち合わせています。和紙や正絹などの繊維の部分は直射日光に当たると変色したり劣化しますので、直接日が当たらない場所に飾ってください。
また、湿気も大敵です。カビの原因になりますので、風通しが良い場所の方が適していますが、エアコンなどの送風が直接当たるのは良くありません。キッチンなどの水回りの近くも避けましょう。
飾る位置や方角については特別な決まりはありませんので、環境の条件が合う場所であれば、家族が集まるリビングなどに飾ってもいいですし、本来は子どもを災厄から守るためのお守りなので子ども部屋に飾るのもいいと思います。


まとめ


鎌倉時代以降、武家社会の慣習から端午の節句には鎧兜を飾って祝うのが通例となったそうですが、その後江戸時代になると町人の間で鯉のぼりが流行し、広く一般の家でも武家を真似て兜を飾るようになっていきました。同じ時期に武者人形も登場していますが、兜が放つ独特の芸術性は現代にも通用するカリスマ的な魅力があり、惹かれる人が多いのも頷けます。
最近ではコンパクトでありながら上質で本格的な兜飾りも多く出回っていますので、同じ予算でも飾り方やデザインなどの違いによる選択肢も増えています。飾るスペースや好みに合わせてさまざまなタイプを可能な限りたくさん見て選ぶのがいちばんなのですが、もし迷ってしまってなかなか決められない場合は、価格の相場も含めた知識が豊富な節句アドバイザーに相談してみるのもお勧めです。

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※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものと異なる場合があります。予めご了承ください。


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